オリジナル長編マンガ 和んだふるたい夢
(無料 スマホマンガ)
 あとがき
 
第2部 犬

犬が苦手です。
子供のころ野良犬を見かけると迷わずに側になる塀に上って避けてました。
しかし犬と日本人の歴史はとても長く古墳に一緒に埋葬された犬の骨なども出てきたそうです。(猫は比較的最近輸入されたもの、干支にも入っていないしね)
人とともに生活していく生き物として進化した犬。
野生の道をつらぬき山神ともいわれる狼。

第2部ではこの犬と狼、をテーマに
犬山城と福島・宮城・岩手(平泉)をテーマに描いていきました。

このテーマを描くにあたり、
悉平太郎をまつった霊験神社、名古屋の伊奴(いぬ)神社を訪れました。地元広島でも県北に伝わる犬伝説の地の近辺を散策しました。

福島では100枚の狼の天井画の山津見神社へ。
その後秩父神社が主目的だった秩父で狼をまつる三峯神社へも足を運ぶことができました。
三峯には狼に纏わる博物館もあり、絶滅した日本狼の剥製も目にしました。(「生きる」で有名なもののけ姫に登場する日本狼、まだどこかに生きていないかな)
博物館の入り口に狼に纏わる昔話が貼りだして会ってその中に山で火の手が上がった際に近くの水辺で体を濡らし消火活動をする物語が特に印象的でした。
深川を散歩して偶然、滝沢馬琴の出生地を見つけました。
ちょうと南総里見八犬伝を読んでいる最中でした。

ロシアのフィギュアスケート選手に秋田県が贈られたり
TV番組で有名な犬、ワサオが亡くなったり、
3年の間にいろんな犬と出会いました。
少し犬が好きになりました。


第1部ではとんぼは圧倒的な力の差で黒猿にやぶれました。
第2部ではとんぼにもっと強くなってほしい、そう感じていました。
しかし黒犬の力は本物です。
(昔高知県で見た闘犬をイメージして・・犬の概念が変わりそうな・・・)
犬山城の八剣士との闘いでとんぼは少しずつ成長します。
(忠犬、はちは不在でしたが、・・まあはちは後程登場の予定です)
犬山城での闘いでは、マンガでよく使われる順番に一人ずつの敵とたたかうステージを進むような物語設定にチャレンジしました。
しかし、五山辺りから少しずつ盛り上がりに欠けるような気がしてきて結局二の剣と一の剣は黒犬との闘いの中で戦闘シーンを振り返るという方針へ変更してしまいました。
最後まで面白く書き続けれるプロの漫画家さんはやっぱりすごいんだなと思わされました。


和夢の連載を開始して初めての旅で偶然訪れたのが大垣の
奥の細道むすびの地記念館でした。
伊賀で芭蕉さんの足跡に触れたときから気になっていた松尾芭蕉が奥の細道の旅をした元禄2年が和夢の舞台。
偶然の導きに驚きながらも松尾芭蕉さんを登場させました。
重という芭蕉さんが名付けた少女がいるということを知ったのは
奥の細道むすびの地記念館のパネル展示を読んでいてのことでした。
深川でも芭蕉記念館を訪れました。
(一昨年は山形でも行ったな)
その重思った以上に活躍してくれました。
スピンオフストーリーの九重の物語はとても好きですね。


時は元禄、生類憐みの令により生き物、そして犬を大切にすることが掲げられていました。そこで当時大規模な犬保護施設があった中野(東京)へも足を運んでみました。


材を取ると書いて取材となります。
実際に足を運ぶと物語はどんどん厚みを増して
そして作者の中でも熱みが増していきます。

第3部は翼編です。
出羽の国(山形)、京都を舞台に物語は新たな展開を迎えます。
そしてしずくと瓜姫・・・も描きたいです。

季節は梅雨。


和夢におつきあいいただき誠にありがとうございます。

引き続きおつきあいの程よろしくお願い致します。
 
 戻る TOPへ