第7話 正義の味方”へのへのもへじ”

引き続き、3月23日。
陽が落ちるころになり、香純ちゃんの家に到着
ここは伊吹山の麓の一軒家です。
伊吹山は日本百名山の一つで、その稜線の一つは
関ヶ原へ向かって伸びています。
この伊吹山は昔から薬にゆかりのある場所です。
ここで採れるよもぎはブランドだったようです。
また織田信長は外国人宣教師の言葉をうけてこの山の頂上に薬草園をつくったとか。
香純の家でも薬採りと製薬を家業にしています。
居間に薬研(薬になる原料を細かく砕く道具)がおいてあるのもそのため。

7話で新たに登場するのが「へのへのもへじ」さんです。
正義の味方という言い方がこの当時あったかどうかが微妙な気はしますが、作者の強い思いでこういう表現にしました。
子供ころに正義のヒーローに憧れ「自分もあんな風になりたい」って思っていた身としてはどうしてもこの言葉を使いたかった。
描いている本人がワクワクしたいからね。

その代わりではないけれど、この「へのへのもへじ」さんは「正しい行い」「義理に厚い」キャラクターになります。(後ご期待)

正しい義と書いて正義、義って言葉は、儒教的の5常
(徳仁礼信義)の一つ。誠実で正しい行動をすることでまさにこの一文字で正義を表しているといえます。
ここに智を加えると聖徳太子の冠位十二階に使われる冠位になることから古くから使われていた言葉のようだし、また江戸時代の人気長編小説「南総里見八犬伝」にも「義」の玉をもつキャラクターが登場します。
そんなわけでとりあえず良しとしようと勝手に作者は納得しています。

さあ、この辺りから物語は新しい局面に入ります。
楽しみだ。
 
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