オリジナル長編マンガ 和んだふるたい夢 (無料 スマホマンガ) |
第88話 重 |
更新に2週間かかってしまいました。 ネームをきったときには24ページだったはずが描いていくうちにどんどんページは増え、気づけば44ページ。 和夢最長物語です。 この話は思い入れもちょっと多いので今回はあとがきも盛り沢山にさせてください 義足のくのいち、”重”誕生秘話 重が育ての親、芭蕉と出会う物語です。 闇郎と重との戦いで重が足に隠した刀を繰り出すシーンがありますが、その足は義足です。 (この義足については改めてスピンオフストーリーにて) ちょうど描いている最中に平昌パラリンピックが開催されていて重と「重なり」ました。 ちょうど一昨日が桜開花、そして数字マジック 重という名前には着物の重なりと八重桜の意味をかけています。広島はちょうど一昨日が桜の開花宣言。 (ソメイヨシノですが) 和夢を描きながらニュースを横目で見て重に思いをはせました。 そして88話、これは重ね数字であり、なんとや8を重ねた数字。まさに八重・・・です。 そしてさっきトイレで気づいたのですが、 増えに増えたページ数、44ページを重ねると88になるではないですか!思わずゾクッとしました。 THE俳句「古池や蛙飛びこむ水の音」 これぞ、もっとも有名な俳句の中の俳句! 和夢でもこの俳句はぜひ取り入れたかったのですが、奥の細道の旅、途上の句ではないため今回の回想シーンに登場していただきました。 その次に浮かぶのは正岡子規の 「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」でしょうか・・・ ちなみに 「やせ蛙負けるな一茶これにあり」 no 小林一茶の句、ここに登場するのもカエルです。 天才芸術家、松尾芭蕉 以前に伊賀を旅したことがあります。 伊賀上野で訪れた芭蕉屋敷跡。 その庭に小さな庵がありました。 とってもシンプル、いや素朴・・・な庵。 でも入ってみるととても落ち着く空間。 なぜだろう・・・ 感じてみました。 当時の日本人の身長を想像するにとても居心地のいい大きさ(狭さ)・・・ではないかパーソナルスペースをデザインした空間だと感じました。 外を見ると小さなひさしごしに小さな庭が視界に。 ふと気づきました。 畳の大きさがちょっと小さい。 芭蕉はこのパーソナルスペースをつくりあげるためにあえてこの畳にしたのではないか・・・ 受付で質問してみました。 すると畳のサイズは特注だそうです。 さらに 「母屋の畳も特注なんですよ。」 といわれ見てみた。 すると畳の両端に縫い込まれている縁の幅が狭いのです。子供の頃、畳に寝転がったときに妙にこの縁の柄に目についたのを記憶していますが、この芭蕉邸の母屋の畳縁は少し幅が狭いため、縁がそこまで自己主張することなく、畳本来の主役イグサが存在感を発していると感じました。 そうか!これくらいがちょうどいいんだ! 芭蕉という男は俳句だけでなく天才芸術家だったんだな!この時から芭蕉への興味がぐんっと増したのを記憶しています。 今回の扉絵は芭蕉邸の庵から外を見たイメージです。(当時の写真はクラッシュしたパソコンとともに消えてしまったのであくまで記憶で描いています。) 伊賀の山郷、柘植(つげ) 伊賀を旅した際には柘植にも訪れました。 ここには本能寺の変の際に徳川家康一行が伊賀越えの際に立ち寄った寺があり、また忍者の資料館があるからです。 徳川家康が立ち寄ったのは徳永寺。 あとからつけられた中もしれませんが、徳川の世が永久に続くっというような意味にもとれる名前です。 そして資料館はちいさな公民館みたいなところでしたが、そこへ向かい歩いていると庭作業をしているおじいさんがすごい気配をこっちに向けているのを感じました。これって忍者の気・・・。 殺気ではないですが、いかにもこちらを警戒しているのがバンバン伝わってくる感じでした。 そういえば、大きな垂れ幕があって 「住民基本台帳反対・・・?」のような文字がかかっていました。戦国のスパイ忍者だからこそ、個人情報の重要性をわかっているのかなって感じました。 資料館では柘植の航空写真があり、山の谷間という谷間に段々畑をつくって生きる糧を得ていた様子に忍者の根底に流れる生きるためのたくましさのようなものを感じました。 城下町伊賀上野の柘植の違いもこの88話では描いてみたかったので楽しかったですね。 妖怪びとーんびとーん 妖怪びとーんびとーん。 元ネタはネットで検索したらアニメムーミンにでてきた端役のようです。びとーんびとーんという音が印象的で記憶に刻み込まれていたようです。 ちょうど初代ウルトラマンのDVDを観ている最中で、 びとーんびとーんの最期のシーンの時に悲劇の怪獣ジャミーラの話に涙を流しながら描いていたので、走馬灯の回想シーンやオスとメスとびとーんびとーんの愛など、そんなシーンを増やしてしまいました。 さてさて、次はいよいよ重(玉藻の前)VS 松尾芭蕉さんの物語です! よろしくおつきあいくださいませ |
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