オリジナル長編マンガ 和んだふるたい夢
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第172話 なたぎり峠
奥の細道によると
芭蕉と曽良さんは平泉を出発し、岩手の里で一泊した後、出羽の国(山形県)へ向かうため尿前の関を越えようとしました。
しかしこんなところを通る人は珍しいようで関守に怪しまれます。
なんとか関を通過することができた芭蕉一行は一軒の家に宿を求めます。

そこで読んだ句が

蚤虱(のみしらみ)、馬の尿(しと)する枕元

です。
馬は大切な家族の一員として家の中で飼うという風習はあるのだと思います。しかし尿前の関と馬の尿。
芭蕉の言葉遊びが感じられます。
(和夢では「なたぎり峠」という言葉の響きが気に入ってこちらに焦点を当ててみました。)

翌朝、峠を越えていよいよ出羽の国へ入ろうとしますが、宿の主に
「この峠道は危険だから道案内がいたほうがいいですよ」と
アドバイスされます。そして紹介されたのが脇差をさし、樫の木の杖を持った屈強な若者。この若者の先導で山刀伐峠(なたぎりとうげを超えます。無事に峠道を攻略した時、
「この峠道は必ずなにか思わぬことが起こります、今回のように平穏に峠を越えることができたのはとっても幸運でした」
と道案内の若者に言われました。

和夢では峠の頂点で、
「なたぎり横丁」という不思議な集落に遭遇します。
(横丁ってのは江戸時代からある名称ではあるけれど元禄にはまだなかったかもしれません。・・・でも使いたかったな「横丁」。
峠のよこっちょだし、ちょうどいいでしょ?)

さてさてようやく3部がスタートを切りました。
(のっけが下の話でごめんなさい)
どんな風に展開していくのでしょうか。
スピンオフストーリー9から1か月以上も経ってしまっているのに、
結局1話ずつしか話が下りてきません。
(3部こそは物語を大枠でも固めてから描きはじめたいと思っていたのに。)

どうやらキャラクター達と場所の魅力にゆだねるしかないようです。


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